痛みと交感神経の反応

タンスに小指をぶつけて痛くない人はいません。その時、額に汗をかいたり心臓の拍動が早くなったりすることにも、何も疑問を感じませんね。しかし、脳は痛みという感覚を介して交感神経を興奮させ、そこにある「危機」に対応させようとしているのです。
世界の伝統医学のなかには発熱している人に対して、さらに発熱物質を与えるというものがあります。それは「これは大変だ!早く熱を下げなければ」と身体に感じさせることを目的としているのだそうです。身体に「危機」を再認識させて、解熱する「機能」を賦活させるといったところでしょうか。
刺激に反応させるという意味では、鍼灸治療にも似たところがあります。鍼や灸で細胞を破壊することは身体にとって侵害的ですが、本来の「機能」を引き出すためには、それが必要なのです。「小指から心臓」へ反応が出るように、刺激箇所から離れた場所の血流が増加しても不思議はありませんね。鍼灸治療はそれが意図的ですから、脳を騙す作業と言えるかもしれません。因みに、鍼はそんなに痛くはありませんよ!
log No.23,Kimura